哲学者の部屋

独学者の部屋

人は生まれながらにして知ることを欲す

MENU

アドルフ コンスタン

 ◆アドルフ
  フランス文学
  1800年ころの話
  コンスタンにより書かれた作品
 
◆シナリオ(ネタバレ含む)
 青年が恋愛する情熱と、恋愛を失った後の話を生々しい表現であらわした作品
 
 10章構成でおおむね以下の流れで構成される。
 
 1,2章 人妻エレノールに恋をし、恋愛感情に振り回される様子が描かれる
 3章  恋愛の面倒な部分(自分の時間をもてない)が現れ始め、恋愛感情を失う。
 4章以降 恋愛感情を失ったアドルフが、そのままエレノールと付き合い続ける話
 
 
 
◆ポイント
・名言
 以下の言葉は、間違いなく名言である。
 「愛して愛されないのは恐ろしい不幸である。しかしもはや愛していない女から熱烈に愛されることは実に大きな不幸である」
 現代の感覚でいうとメンヘラということであるが、メンヘラに対して、このような表現をできるのは素敵だと思う。(メンヘラはヤバいが現代人の語彙力であろう)
 
・ストーリーが秀逸
 恋愛ものだと「冷静と情熱の間」が名著だと思う。これは王道のストーリーで、恋愛の素晴らしさが描かれている。
 その他、最近の本だと、テンプレ展開が多く、飽き飽きしている。
 
 アドルフは、恋愛のいいところではなく、悪いところも描いている。このような展開こそ自分だったらとか考えさせられる点が多い。
 
◆その他
 この本をもとに恋バナをしたら、炎上しそう。