史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち 飲茶 (その1)
◆はじめに
本書は東洋哲学の概要を整理した本である。従って、すでに本の時点でよくまとまっているというのが正直な感想。ただ、自分の学習もかねてアウトプットする。
また、分量が多いので複数回に分けて整理する
◆概要
作者は飲茶さん。西洋哲学をまとめた史上最強の哲学入門などを書いている。
本書は、東洋哲学について分かりやすい形で整理している。
非常に分かりやすいが、後述の理由で正しいことを書いたとは言えない。
◆要約
本記事では以下の点についてまとめる
・東洋哲学と西洋哲学の違い
西洋哲学は論理を積み重ねたもの。
一見難解だが、あきらめなければ、前に進める。
また、体験していなくても、言葉のうえで分かれば分かったといえる。
東洋哲学は真理に到達した人の記述を解釈したもの。
真理に到達した人でないと、理解したとは言えない。
例えば、「私は認識するものである。認識するものを認識することはできない。したがって、認識するものは侵されない」といったところで、論理としてわかっても、実感は伴わないだろう。この実感が伴うという点で東洋哲学は西洋と大きく異なる。
また、真理に到達した人が真理を言葉にした時点で、真理が真理でなくなってしまう。ゆえに、我々は真理に到達しなくては、東洋哲学を知ることはできないのである。
・東洋哲学の始まり
東洋哲学の始まりはバラモン教にある。バラモン教では祭司が重要な役職に合った。このような身分制度があると、階級が上のものは、暇つぶしをし始める。これが東洋哲学の始まりである。(ギリシアで奴隷がでてきて暇人が哲学し始めたのと同じ構図である。)
インド哲学では、重要な人間が3人いる
・ヤージャニャヴァルキヤ
バラモン教のウパニシャッドの思想家。ウパニシャッド哲学では宇宙の根源であるブラフマンと人間の本質であるアートマンが同じものであるという梵我一如を真理とした。
・釈迦
アートマンとは何物でもないものであるというのが真理であるが、真理に到達できたか確認するために苦行が当時流行していた。釈迦も苦行を経験し、骨と皮だけになったが、真理に到達できなかった。
その後、49日間の瞑想を通じて悟りに通じたといわれている。その結果が無我の境地である。無我の境地に至った彼はアートマンは存在しないとした。また、悟りに至った彼の教えは四諦と八正道である。
・龍樹
釈迦の死後、仏教は戒律を守る小乗仏教と戒律を緩くした大乗仏教に分裂。
大乗仏教を広めた天才が龍樹である。
龍樹は釈迦の教えを600巻以上の般若経にまとめた。なお、600巻は多すぎるので、262文字にまとめた般若心経が今でも読まれている。
般若心経はあらゆるものを否定した。あらゆるものを捨てて、えいやと悟りにいたることができると説いているのである。
◆まとめ
今回は、東洋哲学の概要とインド哲学についてまとめた。
内容が複雑であること、私の日本語力の問題で、かなり怪しい文章になっている。
この本自体はとても面白いので、読んでみるといいと思う。